はじめに
昨年3DプリンターであるBambu lab a1 miniを購入しました。今も暇さえあれば公開3Dモデルや自分で設計したモデルをプリントして楽しんでいます。
ただし最近悩みが出ました。
3Dプリンターユーザーにとっての共通の悩み、フィラメントの価格です。
私はこれまでセールのタイミングを利用してフィラメントを購入してきましたが、いつも使うフィラメントがセール中とは限りません。それに最近値上がりしてきたように感じます。
そこでいつも使っているフィラメントとは別のものに挑戦しました。
本記事ではコストを抑えつつ安心して他社製フィラメントを使う方法を紹介します。
他社フィラメントを使うときの注意
もともとBambu Studioではbambu lab純正のフィラメント以外も使用できるよう他社のフィラメント設定もデフォルトで設定されています。
私も今まではeSUN PLA+というフィラメントを使っていました。
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この商品にはスプールなしのバージョンも販売されており、販売先の差はあれど基本的に安いことが多いです。
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これはシステムフィラメントにも登録されているものなので、選択するだけでフィラメント設定がプリンターに適用されます。
しかし全部のメーカー、製品の設定がシステムフィラメントに網羅されているわけではありません。
その場合、自分でフィラメントメーカーHPから最適設定を調べ、Bambu Studioに設定する必要があります。
今回私が実際に使用したフィラメントを用いてメーカーHPの調べ方からBambu Studioへの設定方法までをご説明します。
フィラメント情報の調べ方
※本記事は筆者の個人的な経験と調査に基づくものであり、すべての環境での動作を保証するものではありません。設定の変更は自己責任でお願いいたします。
今回私が使用したフィラメントはKingroon社製のフィラメントです。
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カスタマーレビューの評価も悪くなく、4色セットでお得だったので購入しました。
Kingroon社のHPにアクセスし、自分が購入したフィラメントの説明ページに移動します。
私が購入したフィラメントの推奨設定は以下のような表に記載されていました。
私はここからNozzle temperatureとHeatbed temperatureの情報を参考にしました。
Bambu Studioでの設定方法
Bambu Studioの準備の画面を立ち上げます。
プロジェクトフィラメント欄に使用していたフィラメントが選択されているのでそれをクリックし、”フィラメントを追加/削除”を選択します。
ウィンドウが立ち上がるので、カスタムフィラメントのタブに移動します。
“新規作成”をクリック
“ベンダー”とはフィラメントのメーカー名のことになります。
bambu labで登録されているメーカーがあればここから選択できますが、今回私が購入したフィラメントのメーカーは登録されていませんでした。
よってその下の”希望するベンダーが見つかりませんか?”にチェックを入れます。
ベンダー欄が選択肢ではなくベンダー名を文字入力できるようになります。
“タイプ”は自分が使用するフィラメントの材料です。今回購入したのはPLAだったので、PLAを選択します。
“シリアル”は正直私がまだわかっていないです。例を見るにおそらく材料のバージョンや種類なのではないでしょうか?例えばbambu labの純正フィラメントならPLA材料でも普通のものもあればマットやウッドがあるので、おそらくそういう情報を入力する項目ではないかと。。。
“フィラメントプリセット”で”現在のフィラメントに基づいて作成”を選択し、ここでは”Bambu PLA Basic”を選択しました。
すると使用するノズルの選択欄が表示されるので、ご自身の3Dプリンターのノズルを選択します。私は0.4[mm]でした。
ここまでの入力で以下のようになりました。
ベンダー名が「”2″kingroon」となっているのには深い意味はありません。
もともとkingroonのフィラメント設定を作っていたのでそれと混合しないよう頭に”2″を付けました。
作成をクリックします。先ほどのカスタムフィラメント欄に作成したフィラメント設定が表示されているのが確認できるはずです。
しかしこのままでは元の”Bambu PLA Basic”の設定から変わっていません。Kingroonフィラメント用の設定に変えてやる必要があります。
追加されたフィラメントの横の編集マークをクリックします。
“プリセットを編集”をクリックします。
ここでフィラメント設定を細かく調整できます。
Kingroon社のHPで参照したNozzle temperatureとHeatbed temperatureの情報をここで入力します。
まず推奨ノズル温度を変更します。ここでは最大温度をNozzle temperatureの最高温度を参考に240→205℃に変更しました。
最低温度は変更しませんでした。bambu lab a1 miniの推奨温度が最低190℃、最高300℃なので190℃未満の数字を入力しようとすると警告メッセージが出てしまったからです。ここでは安全策を取り最低温度は変えずにやります。
次にPEIプレートの温度をHeatbed temperatureの値を参考に、1層目を55℃、他の層を60℃に変更しました。私が使用しているbambu lab a1 miniではPEIプレートを使用しているのでこの項目を変更しましたが、他の種類のプレートを使用している方はそれに準じて変更してください。
変更した内容は以下のようになります。
変更が完了したら上部の保存ボタン(フロッピーディスクのマーク)をクリックして保存し、✖マークを押してウィンドウを閉じます。
再度現れたフィラメントの編集画面をOKボタンを押して閉じればフィラメント設定変更は完了です。
実際に使ってみた感想
ここまでで設定したフィラメント設定で実際にプリントしてみたところ、問題なく出力できました。
出来栄えとしてはこれまで使用していたeSUN PLA+と変わりありません。
今回修正したところはノズル温度とベッド温度のみでしたが、他のフィラメントでは変更点が異なるかもしれません。
今後も様々なメーカーのフィラメントを使用して情報共有していきたいと思います。