はじめに
今回の内容は以前私が投稿した降圧用DCDCコンバーターRT8250GSPの使用の続きです。内容の把握のため以前の投稿を読んでいただくことをお勧めします。
前回RT8250GSPを用いた降圧回路を組みましたが、目的の電圧が出力されない謎の不調が発生しました。
今回はこの原因究明のためにRT8250GSPの波形を調べていきます。
オシロスコープの導入
今回RT8250GSPの波形を調べるのにオシロスコープを初めて導入しました。
|
|
アマゾン販売リンク
このオシロスコープを使用してSWピンからの波形を確認しました。
ここから340[kHz]の信号が出力されていれば、 RT8250GSPと回路に問題ないことがわかります。
電気回路
今回は以下の2つの回路でSWからの信号を測定しました。
3.3V節約回路

本来であればR1には26.1[kΩ]、R2は10[kΩ]、Cbootは10[nF]、L1は10[μH]を繋げるところだが、特定の電気部品を大量買い+別の値の電気部品を購入するのをケチった結果、直列と並列接続を乱用して帳尻を合わせたオリジナルのケチケチ回路
3.3V推奨回路

データシートに記載された推奨回路、推奨電気部品を使用したちゃんとした回路
この2つの回路のSW信号を測定し配線上の問題を調査しました。
測定結果
3.3V節約回路の場合

オシロスコープの+側をswピン、-側をGNDに接続しました。
綺麗な正弦波が出力され、周波数も342.667[kHz]と正常な周波数が発生していることがわかりました。
3.3V推奨回路の場合
こちらも同じような正弦波が出力され、周波数も340[kHz]に近い値でした。
以上のことから電気部品をケチったことが不具合の原因ではないようです。
別の問題発生
ここで問題が発生しました。電源投入直後の電圧が安定しません。
本来は3.3Vが出力してほしいのですが、ほぼ毎回それが出ない。
しかし5と6ピンを一瞬短絡させると3.3Vが出るようになる。
いろいろと検証してCpに3900pFのコンデンサを入れると、毎回電源投入直後が安定して3.3Vになることを発見しました(1~2[s]程かかるが)。
ここでデータシートのCOMP欄に書かれていた文言に注目。
「補償端子。このピンは、電圧安定化制御ループの補償に使用されます。
COMPからGNDへ直列RC回路を接続する必要があります。
必要に応じて、COMPからGNDへ追加のコンデンサを接続してください。」
『必要に応じて』今が『必要』だったようです。
copilotはNC。ノーマルクローズ。だから何も接続しない。むしろ接続してはいけないと言っていたのに。。。copilotが。(やはりAIは信用ならない)
なぜNCにコンデンサを入れると安定するのか、5と6ピンの短絡でよくなるのもよくわかってないです。
結果的に3.3V出力回路は以下のようになりました。
Cpには3900pFのコンデンサを2つ直列に接続しました。
3900pFコンデンサ1つでは安定しませんでした。検証の結果2つ直列、つまり1950pFで接続したら安定しました。Cpに接続するコンデンサは高くなくていいのかもしれません。

1.2V回路について検証しましたが、そちらはNCにコンデンサは必要ないようでした。
とりあえずこれで3.3Vも1.2Vも出力できるようになったので、本プロジェクトはクローズします。
現在RT8250GSPは単三乾電池1本で動く時計を1.2V降圧回路で動かすのに使用しています。
FA備忘録の村